mintonブログをご覧の皆さんはじめまして。よしろー(@shuttle_circle)といいます。「シャトルサークル」というブログをやっていましたが、縁あってこちらで書かせていただくことになりました。
さて、バドミントンS/Jリーグの上位チームだけが出場できる「TOP4トーナメント」が2017年シーズンからスタートします。 自分はなんとなくしか知らなかったので、チケット、会場、放送など、事前情報を調べて概要をまとめてみました!
※この記事、かなり長くなってしまったので、お目当ての情報がすぐほしい人は以下の目次からジャンプしてみてください。
INDEX
TOP4 TOURNAMENTって?
日本代表として世界で活躍する選手が多数所属しているBADMINTON S/J LEAGUEの上位4チームが出場するカップ戦。トップ選手たちが存分に力を発揮できる環境、ファンが楽しめる会場づくりで“魅せるバドミントン”を目指す大会。優勝チームには国内初の賞金も。トップ選手たちが繰りひろげる白熱の戦い、本物のプレーをお見逃しなく!
引用元:TOP4トーナメント公式サイト
TOP4 TOURNAMENTは、S/Jリーグの上位チームのみが出場できるトーナメント戦です。詳細見ていきましょう。
照明演出がある!
この「TOP4 TOURNAMENT」という大会、まずこだわっているのが「照明演出がある」ということ。
照明演出自体は海外のバドミントン大会でもよく見られる演出だけど、近年では東京で開かれるYONEXオープンジャパンや、S/Jリーグの一部会場など、国内のバドミントン大会でも同様の演出を見ることができますよね。
演出があるだけで会場の空気もぜんぜん違ってくるからすごくいいと思います(※参考動画は2分0秒から始まります)。
大会について、アンバサダーである池田信太郎さんは以下のようにも語っている。
この頂点を競う大会を、よりふさわしい舞台で行いたい、また本物のバドミントンを、本物の場所でファンの方に提供していきたいという思いから今回の大会を開催することとなりました。バドミントンという枠とらわれず、スポーツイベントとしても新しい価値を作っていきたいと思っております。
引用元:『TOP4 TOURNAMENT』開催決定のお知らせ(※PDFファイル)
まさしく「魅せるイベント」としての取り組みだといえると思います。ショー。イベント。そういう言葉がふさわしいような大会になりそうです。
従来バドミントンの大会を見に来る人って、バドミントン愛好者や、チーム関係者などが大半を占めていたと思うんだけど、さらに新しいファン層を開拓してやるぜ!という意気込みが感じられます。
ロゴもかっこいい!!
本大会名を広く知ってもらえるよう、TOP4 の「4」とシャトルをシンボライズ。シンプルさの中にも、力強さを兼ねそなえた、印象的なロゴとしました。出典:『TOP4 TOURNAMENT』開催決定のお知らせ(※PDFファイル)
賞金が出る!
トップ4トーナメントは、優勝チームに300万円もの賞金が出るんだそうです。
世界バドミントン連盟(BWF)の大会では今までもあったことだけど、日本バドミントン協会が主催する公式の国内大会では初のことだそうで。
すごーい!
場所はゼビオアリーナ仙台!
S/Jリーグトップ4トーナメントの開催場所はゼビオアリーナ仙台。
先述の照明や音響のみならず、会場に常設されている6面大型LEDセンタービジョン、阪神甲子園球場にあるような360度リボンビジョンなど、あの手この手で大会を彩ってくれそうです。S/Jリーグの公式パンフレットにはすでに完成イメージが掲載されています。
出典:「バドミントンS/Jリーグ2017 公式プログラム」5頁
調べてみると多様なイベントに使われていることがわかります。以下は一例。
- プロバスケットボールのBリーグ
- AKB48の握手会
- アイドルマスターのライブ
- 就活フォーラム
などなど。ゼビオアリーナ仙台は、バドミントンファンの新たな聖地になりそうな予感ッ…!!
チケットも先行販売あり
TOP4 TOURNAMENTはローソンチケットにて販売がある様子。
→チケット:TOP4 TOURNAMENT|ローソンチケット
サイトもオープンし、既に先行販売がはじまっています。
TOP4 TOURNAMENT出場チームの選手たちからコメントが動画が届いています!!8チーム分の動画のうち、個人的には北都銀行の2人の動画がいちばん好きだったw
準決勝と決勝でチケットの価格が若干違います。前売り券の自由席価格を例にとってみましょう。
- 準決勝:2,500円(小中学生は1,500円)
- 決勝:3,000円(小中学生は2,000円)
TOP4 TOURNAMENTのチケット価格が発表されたとき、Twitterなどネット界隈では「チケットが高すぎる!」という反応が散見されたけれど、個人的には「そうでもないんじゃない?」と思います。
さっきも書いた通り自由席は2,500-3,000円。小中学生は割引価格で1,500-2,000円。S/Jリーグのチケット価格と大差ないはずです。
「小中学生が選手のプレーを見れない」「友達どころか家族も誘えない」などの反応があったけれど、TOP4 TOURNAMENTの座席表を見てみればわかるとおり、大半の席が「スタンド自由席」「アリーナ指定席」に該当することがわかります。
10,000円とかの座席(エキサイティングシート、プレミアシート、ロイヤルボックス)はごく一部。
画像出典:座席表|ローソンチケット
プロ野球なんかを見に行くと、「エキサイティングシート」「A指定席」「B指定席」「ロイヤルボックス席」「バックネット裏指定席」「ファミリー席」のようにいろんな種類の座席があるけれど、席数を絶対数で見ればその多くは安価な内野の指定席と外野の自由席です。それでも多くのお客さんは満足して帰ります。あれと同じ。
「高額なお金を出してでもいい席で見たい!」という人のために少数の高額な席が設けられているわけだけど、それには相応の価値がある。
そうですね、やはり食事とアルコール、ソフトドリンクなど提供する分値段が上がりますね。観客入り口もVIPエントランスから入れるので並ばなくていいし、ホスピタリティ含んだ金額かと。僕は両親にロイヤルボックスプレゼントします? https://t.co/tN9NMpx24W
— Shintaro Ikeda (@Dec27shintaro) February 13, 2018
そこに価値を感じないなら自由席とかでいいじゃん?って思います。繰り返しになるけれど、大半の席は自由席とアリーナ指定席ですからね。
ゼビオアリーナ仙台ぐらいのキャパシティなら、音楽のライブチケットが全席抽選で6,000-8,000円ぐらいするんだから、バドミントンのトップ選手のプレーを間近に見る席を確保できて10,000円ならむしろ安いぐらい。それぐらいの体験だと思います。
メダリストやSSFを優勝した選手が集まる大会。世界トップ選手を近くで見れて、VIP待遇で食事やアルコールなども提供されます。チケット代金が安いか高いかは購入する方の価値観だと思います。運営サイドは金額に見合う価値を提供できるように努力していますので観戦に来ていただけると嬉しいです。 https://t.co/1QlDHGZpOe
— Shintaro Ikeda (@Dec27shintaro) February 13, 2018
テレビ放送あり!
バドミントンのトップ4トーナメントはテレビ放送があります!!
- 男女準決勝:BS-TBS、3月24日(土)、午後6:30-8:54(録画放送)
- 女子決勝:BS-TBS、3月25日(日)、午前11:00-午後2:00(生中継)
- 男子決勝:TBSチャンネル1(CS放送)、3月25日(日)、午後2:00-(生中継)
BSだと女子の決勝しか見られないことには注意を要します。男子の決勝が見たい人はCSにも加入が必要です。
女子が知名度高いからってのはわかるけど、エンターテイメントとしては男子のバドミントンもおもしろいと思うんだけどなあ。CSだと見る人少なそうな気がする。
グッズもあるかも…?
公式発表ではないけれど、大会アンバサダーの池田信太郎さんによると、大会公式グッズやチームの応援グッズなどが用意されることが考えられているようです。
大会オフィシャルのグッズは用意すると思いますよ。チームのレプリカユニフォームあるといいですね。今回応援のあり方も変えるのでユニフォームなり、オフィシャルグッズなり用意してお客様に価値提供できればと思います。友達誘っていらして下さいね? https://t.co/hiwHyZcURQ
— Shintaro Ikeda (@Dec27shintaro) February 7, 2018
この「応援のあり方も変える」など、発言の端々にバドミントンの大会を変えようという意気込みが伝わってくる。
大会グッズが出るのはうれしいですねえ。応援や観戦に行った記念のグッズとして最もポピュラーなのはTシャツだと思うので、そういうのがあると嬉しいかなと個人的には思います。
その他公式情報
すでに公式サイトもオープンしています!色々これからって感じだけど、ロゴとかかっこよくてワクワクしてきます。
疑問:S/Jリーグとは別物?
すでに舛田圭太さんがわかりやすく説明してくれているように、2017-2018年シーズンにおけるS/JリーグとTOP4 TOURNAMENTは別の大会です。
トップ4トーナメントの話題が先走り過ぎてて
S/Jリーグがそのトップ4トーナメントの予選だと思われている方が多いようだ!!
S/Jリーグとトップ4トーナメントは別大会です
来期はこの2つが1つの大会となり、S/Jリーグのレギュレーションもかわります
みなさんお間違えなく!!— けーたコーチ☆舛田圭太 (@keitamasuda) February 3, 2018
2017-2018年シーズンまではS/Jリーグが総当り形式で行われるため、すでに「優勝」「準優勝」がすでに決まっています。
- 男子の優勝チーム:トナミ運輸
- 女子の優勝チーム:日本ユニシス
S/Jリーグの順位は、TOP4 TOURNAMENTの結果いかんにかかわらず決定されています。2018年の「TOP4 TOURNAMENT」はあくまでもS/Jリーグとは独立したトーナメント…という風に捉えたほうがいいんでしょう。
※これは総当り形式の2017-2018年シーズン限定のレギュレーションであり、次年度以降は「S/Jリーグ上位の順位をTOP4 TOURNAMENTで決定する」という形式に変更となります。
- 2017-2018年シーズン:S/JリーグとTOP4 TOURNAMENTは別の大会
- 2018-2019年シーズン以降:S/Jリーグの優勝チームをTOP4 TOURNAMENTで決定する
背景知識
そもそもこうした「トップ4トーナメント導入」に加えてもう1つの変化があります。
S/Jリーグのレギュレーション変更
来年度(2018-2019年シーズン)におけるS/Jリーグから、レギュレーションが変更になります。
S/Jリーグは現在8チーム1リーグ制で総当りをしてるんだけど、2018-2019年シーズンには10チーム2リーグ制に移行するんですよね。
すでに2部リーグに相当する「日本リーグ」では次年度からS/Jリーグに昇格する2チームが確定しています。
- 男子昇格チーム:東北マークス、JTEKT
- 女子昇格チーム:岐阜トリッキーパンダース、日立化成
参加チームの増加に伴って、試合も今までのような8チームの総当りではなくなる。AとBの2つのリーグに分かれて、各リーグで5チーム総当りとなる。その中で各リーグ上位2チームが「TOP4 TOURNAMENT」に進出する。
- 2017-2018年シーズン:S/Jリーグ8チーム1リーグの中で、上位4チームがTOP4 TOURNAMENTに進出する
- 2018-2019年シーズン以降:S/Jリーグ5チーム2リーグの中で、各リーグ上位2チームずつがTOP4 TOURNAMENTに進出する
→詳細:BADMINTON S/J LEAGUEのレギュレーションの変更について|バドミントンS/Jリーグ
レギュレーション変更の背景
そもそもS/Jリーグは8チームの総当りだから試合数が多すぎました。現行レギュレーションだと全部で28試合…ですか。新レギュレーションになると全部で20試合にまで減少します。
総試合数だけでなく、1チームあたりの試合数で考えても同様に減少となる。8チーム総当りの現行レギュレーションだとどのチームも7試合しなきゃいけない。
一方でリーグ戦だけなら5チームとの総当たりだから各チームの試合数は4試合だけ。仮にTOP4トーナメントまで進んでも、準決勝と決勝の2試合をあわせて、合計6試合ですみます。
試合数が減ることによって、日本代表選手の負担も軽減されるし、遠征も少なくなるため各チームの遠征費の負担も少なくなる…などの利点が考えられる。たとえばトリパンの人たちって、会場によっては自分たちで車で動いてるらしいですからね。大変だわ…!!
男子は無事車で到着!
その時点である意味勝ち!— 渡辺 哲義 (@badtoripan) February 11, 2017
その他に、TOP4 TOURNAMENT導入によって「興行的に盛り上がる」という利点も見逃せないでしょう。プロ野球やプロサッカーのポストシーズンやプレーオフなどを見ているとレギュラーシーズン以上の注目度があったりするから、今後「魅せるスポーツ」としての地位を確立していくならばこういう演出的なものもアリだし、必要なのかもしれない。
難点としては、地方での開催がそれだけ少なくなることが挙げられるけれど、選手のことを思えばそれはある程度しかたないところでしょうか。
楽しみで仕方ない!!
特に今年は男女ともに前年度の上位チームが星を取りこぼしたりしていて大混戦になったので、どこがトーナメントで優勝してもおかしくない状況です。この先の展開からも目が離せない!!!
ただ高いレベルの試合を見るだけではない!相応の演出が加えられた会場で、バドミントンを見ることができるようになります。バドミントンが旧来のような大会進行から換骨奪胎し、エンターテイメントとして、「観るスポーツ」として生まれ変わる。それはとても素敵な取り組みであり、想像しただけでワクワクしてきます♪
S/JリーグやTOP4 TOURNAMENTについて知りたいときは、とりあえず池田信太郎さんのTwitterをウォッチしとくのが一番いいと思いますよ。アンバサダーならではの情報も結構流れてきます。
Top4トーナメントinゼビオアリーナ仙台。もうプラカードで入場するような大会はやめにしましょう。この大会が国内の大会のスタンダードになればと思っています。楽しみです? https://t.co/Ausxesl8D8
— Shintaro Ikeda (@Dec27shintaro) February 6, 2018
この意気込み、めっちゃかっこいい…!!
園田啓悟選手、嘉村健士選手、桃田賢斗選手、高橋礼華選手、松友美佐紀選手、山口茜選手、奥原希望選手のようなトッププレーヤーが観客の前で1つの会場に集まるというのは、めったにないことです。楽しみで仕方ないですね♪
それでは今回はこれにて。