これさえ押さえれば大丈夫!バドミントン審判の基礎知識と注意点について解説

みなさんこんにちわ!ライターのまいじゅん@沖縄(@maijun2)です。

今回の記事では、バドミントンの審判をした事が無い方の為に「審判の基礎知識」や「注意点」についてご紹介していきたいと思います。

ちなみに前回は線審の重要ポイントを紹介する記事を書いたので、こちらも合わせてご覧くださいませ。

あなたは大丈夫?バドミントン初心者の方向けに「線審」の重要ポイントをご紹介
 MEMO
本稿では、審判をするときのおおまかな流れと、審判のコール(審判用語)について解説していきます。 ※スコアシートの書き方については別記事にて解説予定ですので、しばしお待ちください。

はじめに

まずはじめに、バドミントンの基本的なルールからおさらいしてみましょう。

バドミントンの基本ルール

試合方式について

バドミントンの試合は、21点3ゲームマッチ(2ゲーム先取で勝利)/ラリーポイント方式で行われます。点数が20-20になった場合は、2点差を付けるか、先に30点に達したほうがそのゲームの勝者となります。

maijun
地域のオープン大会などでは、1ゲームあたりの点数やインターバル時間を独自のルールで運営する場合も多くありますので、大会の要項やプログラムにはよく目を通しておくようにしましょう!

サービスについて

バドミントンでは、ラリーに勝ったほうが次のラリーのサービス権を得ます。

サービス権を得た側の得点が偶数の場合はセンターラインの右側から、奇数の場合は左側から、それぞれ斜向かいのエリアに向かってサーブを打ちます。

ダブルスの場合はこれに加えサーバーとレシーバーが正しいかどうかも判断しなければならないため、シングルスに比べ進行が少しだけ複雑になります。

 MEMO
バドミントンの基本ルールに関してはACT SAIKYOさんのWebサイトで詳しく解説されていますのでご参照ください。

試合方式と審判の役割

バドミントンの審判の主な役割は、試合の開始, 終了、1ラリーごとのサーバー/レシーバーの確認、および試合途中の休憩時間の管理やルール違反のチェックなどです。

簡潔に言うと、「ルールに則って適切に試合を進行する」ということが審判の役割となります。

 補足情報
大きな大会の場合、審判とは別に「レフェリー(競技役員長)」という役職が設けられている場合があります。各コートに審判が割り当てられ試合を進行しますが、全体の進行管理者としてレフェリーがいますので、困った場合は相談しましょう。
尚、ここでは詳しくは説明しませんが、「デピュティレフェリー(競技審判部長)」という役割も存在します。

審判をするときのおおまかな流れ

まず最初に、審判を行う際のおおまかな流れについてご説明します。

① スコアシートを受け取りコートで待機

審判を大会参加者自身が行う場合、運営本部からのコールで選手と一緒に呼び出されます。

敗者審判制の場合、自分の試合が終わった後すぐに審判として呼び出されることが多いので、運営本部のコール内容には十分注意しましょう。

運営本部
試合のコールを行います。試合番号 xx 番:男子ダブルス1部 ●●さん,■■さん 対 〇〇さん,□□さんの試合を、第1コートで行います。
審判を、▲▲さんお願いします。
maijun
審判として呼び出されたら、速やかに運営本部に行って審判用紙を受け取りましょう。

スコアシートと試合で用いるシャトルを受け取ったら、指定のコートへ移動し、選手が来るのを待ちます。

敗者審判制の場合、自分たちに勝った相手が線審を行うことが多いので、線審がきちんとスタンバイしているかどうかも確認しましょう。

② スコアシートの内容を確認

選手を待っている間、スコアシートの印字内容を確認します。

大会によっては必要な情報が事前に印刷もしくは記入されていないケースもあるため、下記の情報のうち足りていない情報があった場合は、自分で記入するなどして試合に備えます。

1. 試合番号
2. コート番号
3. 種目(例:男子ダブルス1部)
4. 選手名

※具体的なスコアシートの記入方法については次稿で解説します。

③ 選手の名前、ファーストサーバーの確認

選手が集まったら、選手全員の名前と、各ペアのファーストサーバーがどちらなのかを確認します。

スコアシートに書かれている選手とコートに集まった選手が違っていることも稀にありますので、間違ったまま試合を始めてしまわないように気を付けましょう。

maijun
試合を進行するためには、自分の頭の中で選手の顔と名前がきちんと一致していないといけません。
私の場合は、選手名のそばに「ウェアの色」や「利き腕」などの特徴を記載するようにしてます。

④ トスでサーブの順番決め

選手も集まりスコアシートも準備完了。

選手たちのアップが終了したら試合開始となる訳ですが、最初に握手をして、サーブ権とエンド(どちらのコートからプレーを始めるか)を決めるための「トス」を行います。

 トスとは?

バドミントンの試合にてプレーが行われる前に行われるサーブやレシーブ、またコートの場所を選択する行為です。

一般的にトスはコイントスやじゃんけんで行われます。トスに勝ち選択権を得たプレイヤーは①か②のいずれかを選びます。

① 最初にサーブをするか?レシーブをするか?
② 試合開始の時、そのコートのどちらのエンドから始めるか?

トスに負けた選手は、残りを選びます。

こちらの画像の場合、じゃんけんで勝った奥側のペアが、①最初にサーブをする(もしくはレシーブをする)②エンドを取る のいずれかを選択し、じゃんけんで負けたペアは残りを選びます。

サーバー/レシーバー/エンドが全て決まったら、スコアシートにその内容を記入します。

※具体的なスコアシートの記入方法については次稿で解説します。

⑤ 試合開始のコール

諸々の準備が整ったらいよいよ試合開始です。

maijun
最初は緊張するかもしれませんが、大きな声で試合開始のコールをしましょう(`・ω・´)
私は審判
準備は宜しいですか?21点3ゲームマッチです。
私は審判
オンマイライト、●●さん■■さん。
オンマイレフト、〇〇さん□□さん。
●●さんトゥサーブトゥ〇〇さん。
ファーストゲーム、ラブオールプレー!

 注意
バドミントンでは”試合”の事を「マッチ」と呼びます。1マッチは3ゲーム(2ゲーム先取)で行われます。この「ゲーム」をよく間違って「セット」と呼んでいる方がいらっしゃいますので、間違わないように注意しましょう。
maijun
私もよく「ゲーム」と「セット」を間違えます(^^;

⑥ 1プレーごとに結果をスコアシートへ記入

試合開始のコール後プレーが始まりますので、1プレー毎の結果をスコアシートに記入していきます。

また、結果を記入したら点数のコールも行います。

私は審判
サービスオーバー
スリー、エイト

選手たちは現在の点数を審判のコールで確認しますので、コールは選手たちにしっかりと聞こえるよう大きな声で行いましょう。

そして、試合中は選手たちからいろいろな質問を受けますが、慌てず落ち着いて対応しましょう。

選手A
どちらがサーバーですか?
私は審判
■■さんです。
選手A
シャトルを交換してもいいですか?
私は審判
はい、どうぞ。

⑦ 試合終了時の対応

試合が終わって勝敗が決したら、試合終了のコールをします。

私は審判
ゲームウォンバイ●●さん、■■さん。
お疲れ様でした!

試合終了時に ”勝者サイン” を記入してもらう必要がありますので、忘れないようにしましょう。

審判は記入したスコアシートに記入漏れがないか? 勝者は正しいか? 獲得した点数に間違いなどないか確認します。

⑧ スコアシートを本部へ返却

スコアシートを本部へ返却する際、ほとんどの場合、運営本部の方が記載内容をチェックしてくれるはずです。

このチェックが終わった時点で、審判としての役割は終了となります。

maijun
スコアシートの返却については、審判がそのまま持って行くパターンと、試合の敗者に持って行ってもらうパターンがあります。
これも大会プログラムや開会式などでアナウンスがあると思いますので、当該大会の方針に従い返却してください。

審判のおおまかな流れについては以上となります。

 

 

 

審判のコール(審判用語)について

続いて、主審がマッチ(試合)をコントロールするために使用される標準的な審判用語のうち、最低限覚えておいて欲しいものを掲載します。

その他の詳細な用語については、バドミントン競技規則の「審判用語」の項をご参照ください。

※ 以降、説明内での W, X, Y, Z はプレーヤー名、A, B, C, D はチーム名とする。

試合開始時

シングルス(個人戦)の場合

私は審判
(言いながら、右、左を指す)
オンマイライト、
Xさん、A(チーム名)。

オンマイレフト、
Yさん、B(チーム名)。

(Aがサービングサイドの場合)
Aトゥサーブ、
ラブオール、プレー

ダブルス(個人戦)の場合

私は審判
(言いながら、右、左を指す)
オンマイライト
Wさん、A(チーム名)、
Xさん、B(チーム名)。

オンマイレフト
Yさん、C(チーム名)、
Zさん、D(チーム名)。

(サーバー:Xさん、レシーバー:Yさんの場合)
Xさんトゥサーブトゥ Yさん、
ラブオール、プレー

ポイント時

サービングサイドがラリーに勝ったとき

私は審判
(サービングサイドのポイントを先に言う)
スリー、ファイブ
maijun
このとき、最初に「ポイント」と言う方がいますが、正式には言わないんですね!

レシービングサイドがラリーに勝ったとき

私は審判
(ラリーに勝ったサイドのポイントを先に言う)
サービスオーバー、シックス、スリー
maijun
サーブ権が移った場合のみ、最初に「サービスオーバー」と言いましょう。

ゲーム終了時・開始時

1stゲーム終了時

私は審判
ゲーム!
私は審判
ファーストゲーム ワンバイ、
[プレーヤー名] Wさん Xさん、
[スコア] トゥエンティーワン セブンティーン

2ndゲーム開始時

私は審判
セカンドゲーム、ラブオール、プレー

2ndゲーム終了時(ゲームカウント1-1の場合)

私は審判
ゲーム!
私は審判
セカンドゲーム ワンバイ、
[プレーヤー名] Yさん Zさん、
[スコア] トゥエンティーワン フィフティーン
私は審判
ワンゲームオール

Finalゲーム開始時

私は審判
ファイナルゲーム、ラブオール、プレー

試合(マッチ)終了時

私は審判
マッチ ワンバイ、
[プレーヤー名] Wさん Xさん、
[全スコア] トゥエンティーワン セブンティーン、
フィフティーン トゥエンティーワン、
トゥエンティーワン フォーティーン
maijun
マッチ終了時にスコアを読み上げる際、勝利したほうのスコアを先に言うように気を付けてくださいね。

インターバル取得時

私は審判
インターバル!
maijun
バドミントンの試合では、ゲーム中に一方のサイドのスコアが11点に達した時に60秒以内のインターバルの取得が認められています。
地方の大会ではインターバルを取らせない場合もありますので、予め確認しておきましょう。

プレーを中断したい時

私は審判
レット!
maijun
例えば、隣のコートからシャトルが入り込んでしまった場合など、審判は必要に応じてプレーを中断することができます。そんなときは大きな声で「レット!」とコールしてプレーを中断しましょう。

まとめ

駆け足ながら、主審を行う際のおおまかな流れや注意点、コール内容についてそれぞれ解説しました。最初は戸惑うかもしれませんが、慣れたら意外とスムーズに審判も出来ますよ。大丈夫!

具体的なスコアシートの書き方については次稿でご紹介できればと思っていますので、そちらも楽しみにお待ちください!

maijun
ちなみに審判は日本バドミントン協会において、公認審判員制度(1級~準3級)があります。審判員制度についても近いうちにご紹介しますね。

以上、バドミントン審判の基礎知識と注意点についての解説でした。バドミントン初心者で主審未経験者の方のご参考になれば幸いです。

 


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