年間3つ!小学生のバドミントン全国大会についてまとめたよ

こんにちは。よしろー(@shuttle_circle)です。

普段、自分はとあるジュニアチームの指導に携わっているので、その立場から発信したいと思います。

ご存じの方もおられるかとは思いますが、日本小学生バドミントン連盟が主催する全国大会は「全小」「若葉」「ABC」の3つがあります。

よしろー
全国大会が3つもあるの?と思うかもしれないけれど、3つとも形式が違うんですよね。 それぞれに特色のある大会なので、簡単にまとめてみました。

全小

全国小学生バドミントン選手権大会のこと(通称:全小)。年間で最大の大会と言えるでしょう。いつも年末(冬休み)に行われます。団体戦と個人戦があるので、両方に出場する人にとってはハードなスケジュールです。

大会について詳細は日本小学生バドミントン連盟のHPも参考のこと。

ドローについて
全小のシードや組み合わせについては詳細な規定があり、「前年度と同じ組み合わせを避ける」などの基準が設けられていることがわかります。組み合わせがおかしい!不可解だ!と思った場合は、日本小学生バドミントン連盟 主催大会の組合せ基準 『全国小学生バドミントン選手権大会』を見るといいでしょう。

団体戦

「全小」の長い戦いは、都道府県対抗戦の団体戦から幕を開けます。

団体戦の形式は1複2単。

都道府県の代表チームだから、所属チームの枠をこえた編成が可能です(違うチームの人とダブルスを組むことも可能ということ)。また学年を問わずメンバー入りさせることができるので、5年生、場合によっては4年生でも出場可能でしょう。

各都道府県のベストメンバーを揃えて団体戦を戦うことができる…ということです。

ここがおもしろい!
普段のライバルがここでは心強い味方となる。オールスター感があっていいですよね!

何年かジュニア指導に携わってきて感じるのは、1つしかないダブルスをがっちり固めていれば強い…ということですね。1年前、あるいは半年ぐらい前から勝てるダブルスを1つ準備しておくのも重要な取り組みと言えそうです(そのためにチームの垣根をこえる必要性が生じることも)。

シングルスが2本揃っていればなおよし。あるいはシングルス2本で勝負するオーダーと、ダブルス1つ・シングルス1つで勝負するオーダーの2通りを持っていれば、柔軟にオーダーを使い分けることもできますね。

その都道府県の選手層の厚さと、都道府県内の日頃の連携が結構モノをいうんじゃないかなと思います。 団体戦独特の緊張感もあるので、個人戦ではありえないような「大物食い」がおこることもしばしば。

個人戦

  • 6年生以下:単、複
  • 5年生以下:単、複
  • 4年生以下:単、複

以上の6種目に分かれています。ダブルスは同一チームでのペアでエントリーしなければならないので、「6年生以下ダブルス」に6年生と5年生のペアで出場することもありますね。

よしろー
また、2年生や3年生は「4年生以下」で戦わなければならないので、そのなかで勝ち上がるのはなかなか難しいかも(※4年生と2年生のようなペアなら可能性アリ)。

全小の出場資格

団体戦は各都道府県の連盟が選抜したメンバーとなります。

個人戦の場合は少し複雑で、参加資格を持つのは以下の選手。

  1. ブロック代表選手
  2. 開催地代表選手
  3. 推薦選手(前年度の上位選手)
  4. 推薦選手(特例による)
ブロックとは?
日本全国を9つのエリアに分けたものを指します。北海道、東北、関東、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州にわかれています。小学生の大会に限らず、大阪府大会の上は近畿大会、東京都大会の上は関東大会ですよね。あれのことです。

詳しくは別エントリーにて(後日投稿)。

ダイハツ ABC大会

  • Aの部(5,6年生:単)
  • Bの部(3,4年生:単)
  • Cの部(1,2年生:単)

2017年大会からオフィシャルスポンサーとして「ダイハツ」の名を冠するようになったこの大会の特徴は、2学年ごとにカテゴリーが区切られているということです。

5年生、3年生、1年生は、自分たちよりも1つ上の学年の人と戦わなければならないので、上位進出はなかなか難しい(それゆえに、ABC大会5連覇という奈良岡功大選手が残した実績の異質さが際立っています)。

特に、2年生以下のみが出場できるカテゴリーが用意されているのがおもしろい。

よしろー
低学年の子供達にとっては、早い段階から「全国大会」という舞台を経験でき、同学年の子たちの中で今の自分の立ち位置を知ることのできる唯一の大会です。

また、ブロックごとの代表選手しか出場できない全小とは違って、ABC大会は都道府県の代表選手が1名出場できる大会でもある(参加資格については後述)。

全小とABCとのもう1つの違いは「予選リーグ→トーナメント」という形式になっているということ。

全国大会でわざわざ遠いところまで言っても、トーナメント1回戦で負ければ即終了…だとあまりにも味気ないですよね(全小あるある)。

ABC大会では「予選リーグで数試合をやったあとで、トーナメント」という形式になっています。このトーナメントも、予選上位選手のみがすすめる「決勝トーナメント」と、予選下位選手がすすむことになる「下位トーナメント」があります。

したがって予選で数試合と、「決勝トーナメント」または「下位トーナメント」をあわせて、少なくとも3試合(勝ち上がればもっとたくさん)、全国レベルのプレーヤーと試合ができるということになります。

ここがおもしろい!
運悪く厳しい予選リーグにあたってしまい、予選で最下位だった選手でも、下位トーナメントで優勝すれば「敢闘賞」を手にすることができます。下位トーナメントもかなり熱い戦いが繰り広げられますよ!

このように、同じ個人戦でも「全小」とは随分違った形式で行われる大会といえるでしょう!

全小と同様に、ABC大会もシードや組み合わせの詳細な規定が設けられています。ドローについて疑義が生じた場合は日本小学生バドミントン連盟 主催大会の組合せ基準 『全国小学生ABCバドミントン大会』を参照のこと。

ABC大会の出場資格

参加資格を持つのは以下の選手。

  1. 都道府県代表選手
  2. 前年度 ABC大会 上位選手
  3. 前年度 全小 上位選手

特徴としては、都道府県単位で代表が出せることが挙げられます。

詳細は別エントリーにて(後日投稿)。

若葉カップ

チームごとに出場する団体戦です。ある意味でもっとも門戸の広い全国大会と言えるかもしれません。

全小の団体戦は「都道府県の選抜メンバーで1チームを作る」という形式でした。つまり違うチームの人とダブルスを組むということもあり得たわけですが、若葉カップは違います。出場単位はジュニアやスポ少といった「チーム」です。

チームが子供たちを単複まんべんなく育てているか、どの学年のプレーヤーも強いか、など、チームとしての総合力が問われる大会になっているといえるでしょう。

よしろー
他の大会では全国大会を目指すのが難しいような子供たちでも、この大会なら出場できる可能性があります。

「全国大会に出た」という経験はなかなか代えがたいものではないかと思います。その意味でも若葉カップは貴重な大会だと言えるでしょう。

試合順序は、以下の通り。

  1. 6年生以下シングルス
  2. 4年生以下シングルス
  3. 5年生以下ダブルス
  4. 6年生以下ダブルス
  5. 5年生以下シングルス
ここがおもしろい!
団体戦ならではの緊張感と盛り上がり、選手・保護者・指導者が一体となって戦うあの「空気感」はチーム対抗戦特有のものだと思います。普段あまりスポットの当たらない、エース格以外の子たちにチームの勝敗が委ねられることもしばしば…。

最大の壁は、各学年に勝てる単複を揃えなくてはいけないことですね。少子化が進む現在、しかも競技人口も多いわけではありません。そんな中で7人揃えるのもなかなか難しいでしょう。

若葉カップの出場資格

各都道府県の代表チームを男女1チームずつ選出して戦います。

詳しくは別エントリーにて(後日投稿)。

結果の速報が知りたいときは…

リアルタイムで情報が流れてくるメディアは、なんといってもTwitterでしょう。公式非公式ふくめて色んな情報が速報として流れてきます。

オフィシャルな結果を知りたい場合は、日本小学生バドミントン連盟のHPにダッシュだ!!だいたいその日のうちに結果がアップされていますよ。

全国大会に出たいなら

もし「全国大会に出る」といった目標を掲げるのならば、その全国大会がどういうものなのかをキッチリと把握しておきたいものですよね。

  • 1年のメインイベント!団体戦と個人戦が両方ある全小
  • 夏場の個人戦!予選もトーナメントもアツいABC大会
  • 総力を結集せよ!チーム対抗戦の若葉カップ

3つの大会にはそれぞれの「色」があって、それぞれにおもしろい。

長い競技人生を考えると小学生の時の結果だけが全てではないから目先の結果だけにこだわるのも考えものだけれど、「全国大会出場」「全国大会での実績」というのは1つの目標、指標、モチベーションになりやすい。

その目標を達成するために必要なことは何でしょうか?いつまでに何に取り組まなきゃいけない?身近なライバルはだれですか?

がむしゃらに練習するのも大切だけど、そういったことを少し問いなおす時間も必要かもしれませんね。

それぞれの大会について出場条件を詳しく書くとあまりにも長くなってしまうので、稿を改めたいと思います。

それでは今回はこれにて。


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