【バドミントン】”ここ”が勝負の分かれ道!流れを変えたスーパープレー3選!

みなさんこんにちは。mintonの平子(@hirako_minton)です。

僕はちょっとした時間さえあればすぐにバドミントンの動画をネットで漁って観ているのですが、今日はちょっといつもの記事とは趣向を変えて、平子が厳選した「バドミントン動画」のご紹介をさせていただきたいと思います。

どんなスポーツにも、1つの試合の中での “流れ” というものが存在し、トップ選手同士の対戦になればなるほど、その(“流れ”を引き寄せる/変えるための)駆け引きはとても重要になってきます。

そしてトッププレイヤーのいろんな試合を観戦していると、(振り返ってみれば)あのときのあのプレーが勝敗を分けたのではないか!と思えるプレーに遭遇することが稀にあり、その試合が熱戦であればあるほどそのプレーは印象深く脳裏に焼き付きます。

ヒリヒリした緊張感の中、1つのビッグプレーが会場を巻き込み、勝負を決してしまうほどの空気を作ってしまう。みなさんの中にも、そんなシーンがいくつか思い当たる方は少なくないのではないでしょうか。

本稿では、平子なりの目線で厳選した “流れを変えた(であろう)プレー” を3つほどご紹介できればと思います。

第3位

大会名
Super Seriese Finals 2017 準決勝

対戦カード
園田啓悟/嘉村健士(JPN) vs GIDEON/SUKAMULJO(INA)

流れを変えたプレー
8分13秒~:インドネシアペアの嘉村選手に対する連続クリア

解説
言わずと知れた男子ダブルス世界ランキング1位(2018年1月時点)の ギデオン/スカムルジョペア と、日本のエース ソノカムペア の対戦。

この試合はSSF決勝トーナメントでの対戦ですが、ソノカムペアは予選リーグでギデオン/スカムルジョペアをストレートで撃破しており、インドネシアペアとしては「自分たちが世界最強ペアだ!」ということを証明するためには絶対に負けられない一戦だったはずです。

そんな大事な試合で、2ndゲーム終盤(動画 8分13秒~)にインドネシアペアが嘉村選手に対し“上げまくる”という男子ダブルスではあまり見られない非常に珍しいシーンがあり、その当時SNS上でもちょっとした話題になりました。

“ノーロブ”が原則とされる男子ダブルスの世界で「上げる」という行為は良しとされておらず、できるだけ自分たちにとって優位な陣形(トップアンドバック)をキープするための配球がセオリーとされています。

もし、万が一、日本の選手が同じことをしようものなら・・・監督のパクさんから「オマエラナニヤッテンノ?マジデヤルキアンノ?」って怒られること請け合いです。

な・ん・で・す・が、

インドネシアペアは完全に上げまくっています。

動画を観てもらうと、観客からも「オオオオオ」というブーイングなのか歓声なのか判断がつかないような声が響き渡っていて、会場も異様な空気に包まれていることがお分かりいただけると思います。

試合の結果は、ファイナル21-16でインドネシアペアの勝利。

振り返ってみると、あの2ndゲーム終盤の一見 “舐めプ”(←最近知りましたが、「相手を舐めたプレー」のことを巷ではこう呼ぶらしいです)とも取れるあのラリーが、試合の流れを大きく左右したのではないかと解釈しています。

それでは、あのラリーの真相についてスカムルジョ選手にインタビューしてきましたので、その動画をご覧ください。

嘘ですごめんなさい。

そんな動画が用意できるわけ無いので、平子なりの解説で勘弁してください。(嘉村選手コメントくれないかなーなんていう淡い期待は捨てていません)

2ndゲーム終盤までの試合の流れとしては以下のとおり。

1stゲーム:
スカムルジョ選手が光速の前衛やトリッキーなプレーで日本ペアを翻弄し、インドネシアペアが先取。

2ndゲーム:
日本ペアが冷静さを取り戻す。嘉村選手のゲームメイク力が冴え渡り、中盤で引き離し19-12で日本ペアリード。

このときのインドネシアペアの心理としてはこんな感じかなーと(勝手に)思ってます。

  • 2ndだいぶ離されちゃったからファイナル勝負だ!
  • とは言えこの流れのままファイナルに行くのは良くない・・・なんかしなきゃ
  • どうせ2nd捨てるなら相手の体力 or メンタルを少しでも揺さぶっておきたいな
  • そうだ、(前衛が得意な)カムラのスマッシュなら決められるリスクは低いから彼に上げて打たせよう

・・・真相は分かりません。

もしかすると単純に自分たちの体力温存というシンプルな理由だったかもしれません。

が、僕の考察が合っている体で話を進めます。笑

これだけ大事な試合でインドネシアペアがあんな展開に引き込もうとしてしまうのって、やっぱりソノカムペアが強いからということに他ならないと思うんです。

このまま正攻法でやってても流れを変えられないという気持ちがどこかにあったから、インドネシアペアとしては「苦肉の策」だったんじゃないかなーと。

結果、このラリー以降ソノカムペアはやや動揺しているようにも見え、一方のインドネシアペアは余裕(自信)を持って試合を進めているように見えます。

19-12と大きくリードしていた2ndゲームも、終わってみれば21-18と薄氷を踏む思いでの奪取。ファイナルゲームはその嫌な流れを再び引き寄せることができず、日本ペア惜しくも敗退という展開でした。

結果はインドネシアペアの勝ちでしたが、嘉村選手同様 “ゲームメイク/前衛のスペシャリスト” であるスカムルジョ選手からすると屈辱的な記憶として印象に残っているシーンなのではないかと、何度も言いますが勝手に思っています。笑

第2位

大会名
日本ランキングサーキット 2015 準々決勝

対戦カード
古賀輝/齋藤太一(日本大学)vs 渡辺勇大/三橋健也(富岡高校)

流れを変えたプレー
58分56秒~:古賀選手が相手の意表を突くロングサーブで得点した場面

解説
この試合の見所は何と言ってもファイナルゲーム終盤、16-20 とマッチポイントを握られた場面からの古賀・齋藤ペアの冷静さと勝負強さでしょう。

ファイナルゲーム序盤から優勢に試合を進めてきた古賀・斎藤ペアですが、チェンジエンド後に渡辺・三橋ペアの猛追を受け逆転を許してしまいます。

そのまま高校生ペアの勢いを止められず、4点差で相手のマッチポイント。

この場面で冷静にプレーするというのは非常に難しいことですし、私も含め観ている誰もが高校生ペアの勝利を確信したはずです。

しかし結果はご覧のとおり、計6度のマッチポイントをしのぎ 24-22 で古賀・齋藤ペアの勝利。

特に注目すべきは古賀選手のサーブ周りの駆け引き。その中でも、18-20 と追い上げる場面で古賀選手が三橋選手に向けて放ったロングサーブにはなんとも言えない興奮を覚えました。

2点差まで追い上げられた相手ペアの焦りを感じ取った(かどうかは分かりませんが)古賀選手がここぞと言うタイミングでロングサーブを放ち、完全に意表を突かれた三橋選手はノータッチでポイントを奪われてしまいます。

渡辺・三橋ペアはこの後も3度のマッチポイントを握りますが、自信を取り戻した大学生ペアに押し切られ、苦汁を舐める結果となりました。

見る人によってはこの第2位のシーンはとても地味に見えてしまうと思いますが、平子の頭の中には非常に強く印象付けられたシーンだったので紹介してみました。

第1位

大会名
全日本総合バドミントン選手権大会 2016 決勝

対戦カード
園田啓悟/嘉村健士(トナミ運輸) vs 遠藤大由/渡辺勇大(日本ユニシス)

流れを変えたプレー
1時間15分35秒~:嘉村選手がラウンドから放ったストレートスマッシュ

解説
この試合のはもう僕の中でぶっちぎりの1位なんですが、最初から最後までドキドキしっぱなしの大熱戦でした。

ファイナルゲームの中盤以降に“流れ”が何往復するのか・・・という、それはそれは深く印象に残っている試合です。

その中でも特に鮮明に平子の脳裏に焼き付いて離れないのが、遠藤・渡辺ペアが20-19でマッチポイントを握った緊張感MAXの場面で、嘉村選手がラウンド側から放ったサイドラインギリギリへのスマッシュ!(これ会場で観ててめちゃくちゃ鳥肌立ったの!)

渡辺選手はアウトと錯覚しガッツポーズするも、判定はイン。

あの緊迫した場面であのコースを狙える技術力と精神力・・・この瞬間、僕の中で嘉村選手が「神格化」されました。笑

スコアは20−20となり延長ゲームへ・・・その後の結果はご覧の通りです。

このラリーの一つ前、19-19 の場面で繰り広げられた60打を超えるロングラリーを遠藤・渡辺ペアが制し、流れは完全にユニシスペアかと思ったし、実際にそうだったはずです。

その圧倒的不利な流れを一発で引き戻す、まさに“スーパーショット”と呼ぶにふさわしい一撃だったと思います。

さいごに

流れを変えたスーパープレー3選、如何だったでしょうか?(後で読み返すと3位の解説がやたら長い。笑)

試合の見方、流れや駆け引きの感じ方は人それぞれだと思います。

今回は平子なりの視点で厳選したプレーを3つご紹介させていただきましたが、みなさんの記憶に残るプレーも是非教えていただけると嬉しいです。

それではまた~


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